脊柱側弯症による影響 ②

側弯症によりどのような影響が出るのでしょうか。

大きく分けて5つあるかと思います。

①外見上の異常

②心理的負担、ストレス

③コリ、痛み

④神経症状

⑤呼吸器症状

まずは①外見上の異常について

肩の高さの左右差、肩甲骨の内側や腰部の突出、ウエストラインのくびれの左右差、肋骨の形、円背や凹背、などがみられます。

②心理的負担、ストレス

側弯変形が心理的ストレスを起こす原因となることがあります。

東洋医学的にもストレスや自律神経などの乱れてくると、背中の領域にコリや反応が出てきますし、背骨にも影響が出てきます。逆もまた然りです。

特に思春期などは外見上の異常からも心理的負担となります。

かくいう私も側弯症ではありませんが、赤ちゃんの頃に股関節を脱臼してしまい、無意識に動くのを固定するための器具による締め付けにより、胸郭が変形してしまいました。いわゆる漏斗胸です。思春期の頃は心ない友人より陰口を叩かれることもあります。

外見上の違いは子供ならば特に気になると思います。ましてや女の子ならば、より一層に心苦しい思いをしているでしょう。十分な配慮が必要に思えます。

③コリ、痛み

上記でも述べました心理的によるコリもそうですが、物理的にも背骨の歪みにより、ある一定の場所に負荷がかかるためによるコリや痛みが出現することがあります。

二足歩行により立って頭を支えるのには、理想的なアーチで背骨ひとつひとつがクッションの役割りを行うのが理想です。物理的にアーチのズレた側弯症では背骨の一定の場所に負荷がかかったり、弱い構造になりやすいために、周辺の筋肉がそれを補うためによりコリや痛み等の出現になるとも考えられます。

④神経症状

変形が大きい場合には脊髄が障害され脊髄麻痺を生じる可能性があリます。

⑤呼吸器症状

進行しますと肺や心臓を包んでいる胸郭が変形し、肺活量の減少や息切れを感じるようになります。

主に胸郭形成している肋骨は背骨の胸椎と関節により繋がっており、背骨が歪むということは肋骨も歪み、無理な負荷がかかっていると考えられます。そのため心臓や肺を守っている胸郭の周辺の筋肉は硬くなり、本来は呼吸のために広がり、狭くなる胸郭の可動域が低下することも原因のひとつにあげられるでしょう。

以上が側弯症による主な影響です。

はり・きゅう 流風治療院